キングストン・トリオのアルバムなのに、トリオのメンバーが一人も演奏していない、という不思議な LP がありました。ヒット曲の楽器演奏だけの LP で、今でいえばまあ、「カラオケ版」でしょうか(写真)。CD化されていないので、貴重な音源といえます。
メンバーが参加していないのに、天下のキャピトルだと、こんなことも、できちゃうんですね。当時先輩から借りたこの LP を聴いたとたん、演奏がきれいすぎ、整いすぎているのに違和感を覚えながらも、ありがたく拝聴したのを思い出します。
キングストン・トリオの「育ての親」でもある、キャピトル・レコードの名プロデューサー、ボイル・ギルモアが1963年に、「トリオの楽器演奏だけのアルバムをつくろう、と思い立ったそうです。
さっそくグレン・キャンベルをはじめ、4人のスタジオ・ミュージシャン を集めて演奏してみると、どうもトリオの音ではない、とあきらめかけたとか。特にニックのテナーの雰囲気が違うということで、カポの位置や弾き方を研究しなおして、再度レコーディングし、やっとOK。
40曲録音して、12曲がアルバムに入っているので、残り28曲はどこか探せば出てくるのかもしれませんね。当ブログ管理人が所有している LP から音を取るのもめんどうなので、以前ご紹介した、米国キングストン・ファンの大御所、Rick Daly さんのサイトから音源を無断借用し、ダイジェスト版に編集してお送りします。
「お宝映像・音源シリーズ」第12弾として、こちらからお楽しみください。
0 件のコメント:
コメントを投稿